三幻神
それは『遊戯王』という作品において物語の重要な要素の一つ
主人公である闇遊戯(アテム)にとっても重要な存在
神のカードはOCGプレイヤーも欲してやまないものでした
最初にカードとして商品化したのはゲームボーイソフトに付属した特典
でも「公式デュエルには使用できません」の一文がありカードの枠と背面の色もそれぞれの神をイメージした色になってます
次に登場したのはVジャンプ付録になった正真正銘OCGとなったカード
オベリスク→ラー→オシリスの順番で付録になりOCGプレイヤーは歓喜しました
原作において三幻神の頂点に立つ『ラーの翼神竜』
そのOCG化されたカードが…
これだ
原作者の書き下ろしイラストがかっこいい神のカード
……ん?
ドン!
ドドン!
まさかの効果外テキストに全OCGプレイヤーが絶望し泣きました
よもやラーが『特殊召喚できない』の一文を与えられるとは誰が予想出来たでしょうか…
劇中でマリクが死者蘇生を使い回し何度も墓地から蘇生させていたプレイングがOCGでは一切再現不可能というこの仕打ち
そして何よりもそのモンスター効果
・ラーの召喚は無効化されない
・召喚時にLPを100にして支払った分ラーの攻撃力に加える
・LP1000を支払う事で場のモンスター1枚を破壊する
…これだけ?
「召喚する為に生贄に捧げたモンスター3体の攻撃力・守備力を得る」が無い…
一つ目は他の三幻神と同じなので良いとしても…
二つ目はLP8000の状態で使ったら攻撃力7900…これだけでは相手のライフを削り切れない…
しかも原作と違って召喚成功時のみの発動…
三つ目は二つ目の効果と致命的に相性が悪い…二つ目を使ったら回復手段が無い限り発動すら出来ない…
三つ目を使う場合は攻撃力0のラーが棒立ちの状態になる
なんだこの弱体化は…
この誰もがビックリな弱体化は当時から不満の声が上がっていました
『生贄3体分の攻撃力を得る』がなくなったのは二つ目の効果と合わせたワンターンキルを予防する為とか様々な憶測が立ってましたが今ではその真意を知る事も出来ず…
この弱体化を経て最後にOCG化されたオシリスの天空竜は皆ビクビクしながら待っていたものです
まぁオシリスはちょっと効果が弱体化したものの皆が満足いくような仕上がりになってた(というかラーの前例があったから皆不満が無かった)ですね
そしてラーのOCG化から何年も経て『球体形』や『不死鳥』といったサポートカードが登場し
2020年の令和になってデュエリストパックで多くのサポートカードが追加されようやく実践で使えるレベルになりました
原作にあったラーの効果の殆どはこれで疑似的に再現出来るようにもなったのです
長かった…本当に…
そのサポートカードには『召喚条件を無視して特殊召喚する』という無慈悲なテキストが描かれていたりもするのですが…
(だったら最初から『特殊召喚できない』って書くなよ…とは誰もが思ったはず)
長ったらしく書きましたが私が何を主張したかったのかと言うと
『初登場時から存在価値の無かった奴がようやく市民権くらいは得たかな』という事でした