【Vivid Strike!】#11 撃ち抜く一撃(ストライク)

長い戦い(とは言っても試合が始まってからまだ3話)が終わります
この11話でフーカとリンネとの間にあったわだかまりも解決する理想的な展開とも言えるでしょう


■リンネの回想シーン
 ここに来てまだ回想シーンを入れるという展開にちょっと驚きました
 でもこっちの回想シーンはリンネのというよりはジルの回想シーン
 リンネという才能の塊である選手のコーチとなったジルの『間違った』接し方を思い出しています
 圧倒的な力で勝ち続けるリンネに目が眩み正常な判断が出来ずリンネとの接し方を間違えたと反省するシーン
 ジルは故障が原因で選手を引退した過去があるからか自分の夢をリンネに(半ば)押し付ける形になっている
 リンネは練習がキツく吐いたとしても文句も言わずにただ黙って従うものだからジルも錯覚してしまっていますね
 なまじリンネが(練習においては)殆どイエスマンでいたのがこの結果を招いてしまった
 そんなリンネは一秒でも早く強くなりたいという焦燥から黙って従い続けてきた
 コーチと選手の不器用なすれ違いがこの結果に繋がっているとなると皮肉なものです


■(あんなに強かったら迷う事もない、悩んで蹲る事もきっとない)
 いやアインハルトは一時期めっちゃ迷って悩んでた頃があったんだけどね、主に聖王関係で
 そこはリンネも知る所じゃないし世間一般に公になっている情報でもないから知る由もない
 でもリンネからは圧倒的な力で勝ち続けるチャンピオンの姿が眩しすぎた
 世界が真っ暗で進む道すら分からなくなっていたリンネに進む道を照らす光になった
 チャンピオンを倒しベルトを獲って王者になるという目標になった
 ここだけを聞けばとてもスポ根アニメの王道的展開なんですけどね


■過酷なトレーニング内容
 ハリー曰く「オレやヴィクターでさえ吐きそうになる」という訓練メニュー
 いくらリンネが望んだ事とはいえその内容はあまりにもハードすぎる
 これはいつか身体を壊す要因になるのは間違いありません
 (この話の予告でジルが「特訓は用法容量を守って行いましょう」と言っていたのはナチュラルにおま言案件でした)
 ジルはこんな訓練メニューをかつてこなしていたのか
 それとも自分が出来なかったからこそリンネに課しているのか
 でもこれでリンネの身体が故障したらベルリネッタ夫妻になんて言い訳するつもりだったんだろう


■撃ち抜く一撃(ストライク)※リンネ・ベルリネッタ
 フーカの攻撃を食らい続け意識がなくなりかけたその時脳裏に浮かぶのは厳しい特訓の日々
 そしてその中でジルが教えてくれた打法
 半ば意識をなくしかけた時だからこそ放てたその一撃は無意識のフィニッシュブロー
 その衝撃は凄まじくフーカが吹き飛んだ先の廃車が完全にスクラップになる程
 更にはプロ仕様の防護フィールドを通してフーカの肉体にダメージを与えてました(損害:歯2本)
 普通の選手なら死んでるかもしれないその一撃を受けて普通に立つフーカも凄い
 なまじ不良との喧嘩に明け暮れていた時の打たれ強さがここに来て活きたか


■「やるぞ、リンネ」※ここでかかるOP
 バックにOPきた!これで勝てる!
 と言っても防御回避は度外視した単純な殴り合い
 お互いギリギリ立っている状態なので避ける事も出来ないくらい追い詰められてる
 ただ殴るだけの原始的な戦い
 こういう展開は熱くて大好きです


■(そうだ…私はずっと…楽しかったんだ…)
 それはリンネが初めて芽生えた感情
 とは言ってももっと前から気付いていたのに目を逸らし続けてきた感情
 そうして自分の気持ちを素直に認めた時リンネの中にいた祖父が初めて微笑みかけてくれた
 随分と長い道のりを遠回りしてきましたが
 リンネはここに来て初めて自分を許す事が出来た瞬間でもあります


■撃ち抜く一撃(ストライク)※フーカ・レヴェントン
 リンネ必殺の一撃をカウンターしたのは師匠譲りの覇王断空拳
 これが決め手となりこの試合を制したのはフーカとなる
 ようやくフーカがよく知る、濁っていない綺麗な目のリンネになってくれた事を確認しトドメを刺しました
 その結果にフーカも満足そうですね


■NEXT#12「繋いだ手の中で」
 11話といい12話といい主題歌のフレーズをサブタイトルに起用するスタイルは個人的には好きです
 でも予告で流れてたテロップだと「繋いだ手の中に」になっているのが気になる…


 このアニメが始まってから続いていたフーカとリンネの因縁もこれでようやく決着がつきましたね
 お互い満身創痍でギリギリの勝負でしたからどっちが勝ってもおかしくない内容でしたし
 これで残す所は最終話のみ
 ある意味理想のストーリー展開ではないでしょうか?
 まぁ最終話でフーカvsアインハルトをどこまで描写するかにもよりますが
 最後は大円団を迎えてくれる事を祈りましょう